トルコ国営放送TRTで演奏していたMustafa Cavusという演奏家の方からイスタンブールで譲り受けました。１０年くらい前に欧州のルティエールのところでオーバーホールを行い、その時にタンポ交換とストラップをつけるリングを溶接してあります。その後演奏をほとんどせず、物置にしまってありました。状況はあまりよろしいものではありません。タンポの乾燥劣化や本体の汚れ、緑青があります（写真参照）。ケースは付属しません。 G管のアルバート式（？）で、ドイツクラともまた少し違うかも知れません。とにかく大きなもので、補助のキーが全くないので指間のサイズに注意してください。小柄で手の小さな方ですとサムレストで支えきれず、ネックストラップが必須になると思います。 メーカーは不明です。古式ゆかしき金属製のニッケルプレートモデルはグルナタと呼ばれ、現在ではHammerschmidtやOscarAdlerがG調のドイツ式を生産していたり、トルコでも技術が上がり様々な材料（主にココボロやブラックウッド材）で生産されていますが、このようにメタルの場合は相当に古いものがオーバーホールされ続けて使われてきたようです。恐らくですがイスタンブールのTahtakale地区の楽器製造職人の作だと思いますが、確信はありません。Cavus氏が公共放送の録音や現場での演奏仕事によく使用しており、その経緯で譲り受けました。 マウスピースのスロートサイズに注意してください。ノギスの値が内径です。このモデルはトルコでも通常ベーム式のB管マウスピースを装着して演奏されるています。３分割でき、マイクロチューニングのために喉も外れますが、作り自体が総じて大雑把ですので注意が必要です。 現状息漏れもあります。リタイアしたのでMPが手元になく、試奏ができていません。あくまでもジャンク扱い、オーバーホール前提の条件でお取引ください。 Youtubeの検索ではGirnata, Mustafa Kandirali, Deli Selimなどと入れると古風なメタルクラの音源が出てくると思います。